EPISODE-0

EPISODE-0 Vol.1

2369年よりも遥か以前、まだ人間を中心として世界が動いた頃… 2045年にシンギュラリティが起こり人工知能が人間を超え 完全に人工知能が世界を動かしていた2100年、とある大事件が起こった

高次元からの侵入者”キュベル”を名乗る達が突如この星に現れ
 人工知能が管理していた国々を次々に破壊した… バラバラだった大陸を不思議な力で1つの大きな大陸にしてしまい 神の国 “ALCHEMIA(アルケミア)大陸” として支配をした…

彼らの力は圧倒的だった…そこからこの大陸では… 神を名乗るキュベルと言う者達と それに従わざるおえない人間の奴隷の国(大陸)となった… 支配をする神々は、この大陸で遺伝子実験を行い いつしか動物も人間のような成長が出来るようになり 人間と、人間の様な動物が奴隷としてこの国(大陸)には共存していた…

神々は神秘的な力と高い知性、そして圧倒的な力で この国(大陸)を支配していたが 長い年月をかけることによって、段々と反逆する者も現れ始めた… 反逆する者たちは ”GENESIS(ジェネシス)”と名乗っていた

————— 彼らは神々の遺伝子操作によって生まれた… ネコの様な見た目ではあるが人間と同じように二足歩行で言葉を発することも出来 感情も知性もある生命体である… 彼らは長年に渡り幾度となく神々に挑んでいるが その度に多くの犠牲を出しながら敗れている…

だが彼らは何度も何度も何度も…自由の為、解放の為に 何世代にも渡って戦い続けることによって遺伝子が成長し 戦闘に特化した者が生まれる様になって来ていた… この神々との戦いは120年以上も続いており… 2333年、この反逆者たちを兼ねてから一掃出来ないかと考えていた神々は ある遺伝子製造実験に成功… “究極遺伝子Ω” を生み出した…

この遺伝子は神々をも凌駕してしまうかも知れない… その様な懸念もあったが、いつの日か神々を脅やかす時がくるのではないか…? と、不安を感じるほどにGENESISは急激に成長し続けていた…

そのような状況で神々も半ば強引に
“究極遺伝子Ω”を使用し ある生命体を生み出した…究極の遺伝子操作猫兵士”YAMATO”である… 彼は完全に神々を凌駕していた… 今までの実験結果では測ることの出来ない能力を持ち合わせてしまっていた

その圧倒的力の前に神々も恐れ、YAMATOを消そうとも考えていたが… それに気づいた彼は神々を数人、そして遺伝子操作猫兵士1万人以上を相手にしても尚 戦い続け、瀕死状態になりながらも神々の母船である “BLACK SHIP” から
脱走をし 地に落ちていった…

地上に落ちながら覚醒した脳内には どこからともなく自分と似た声で頭の中に語りかけてくる者がいた… “オレ達ハ…選バレタ…ヨク聞ケ…オマエハ………..” その会話の中で、己の存在やこの世界の真実を知りYAMATOは絶望し 血のように赤い木々が生い茂る森に流す涙と一緒に落ちていった… 瀕死状態のYAMATOを”ルカの森”で見つけたGENESISの数名が 拠点のある”ハイバラ”に運びGENESIS総出で治療を施した

生死を彷徨っている間、YAMATOは頭の中に語りかけてくる”アイツ”と 波の音が心地よく聞こえる場所で会話をした… アイツは妙に正義感が強く、神々を消してこの国を解放したいと言っていた オレはどうでもよかったが、なぜかアイツの言葉はオレの心に刺さってしまう… そして心地よく…眠りについた……

目が覚めた時、見たことのない者達数名が自分が寝ているベッドの周りを囲んでいた… YAMATOは究極遺伝子Ωによって生まれている為 特殊な力により会話をしなくても、この者達が何者でなぜここにいるのか 全てを感じ取り、悟ることが出来た…

彼は自分が何者であるのかを隠し、記憶がないと偽りこう名乗った… “MASAMUNE”…と…

 アイツの名前をとっさに口走ってしまった… どこから来たのかも、記憶も無いと言う彼から 敵意を全く感じることも無かったので GENESISは彼を信じ保護することにした… そしてMASAMUNE(YAMATO)の背中に翼が生えていたことから “先代GENESISの血を引く者” 英雄として特別に迎え入れられた

EPISODE-0 Vol.2

GENESISの一員となり、見た目から先代の血を引く英雄として迎え入れられたMASAMUNE(YAMATO)は、彼の特殊能力もありすぐに打ち解けることが出来たが、中にはそれを良く思わない者もいた… 彼らはMASAMUNEがキュベルや新たな敵のスパイなのでは無いか?と疑っており これによりGENESISの中でも先代からの教えを信じ守る保守派と、それに反抗し新しい道を切り開く過激派の2つの派閥が出来始めてしまっていた

ある日… 過激派の者達がMASAMUNEを襲った… が、しかし…一瞬だった… 圧倒的強さを前にGENESIS過激派18名を一瞬にして…葬り去ってしまった

彼は自分の力をセーブできないことを初めてここで知り、自分の力を呪った… このままでは全員を傷つけてしまうと考えた彼は、返り血を浴びたままの姿でハイバラの街を後にした

過激派18名の亡骸と、彼がいなくなったことによりGENESISは、キュベルに加え新たにMASAMUNEも討伐対象とした… YAMATOは、意識が朦朧とする中、このまま自分も消えてなくなったほうが良いのではないかと考え自分を殺そうと決心し、震えながらも自分の心臓に向かって腕を振り下ろした瞬間 腕を掴まれた…

YAMATOが気配に気づかず間合いに入って来られる事などありえなかった… 初めて恐怖と驚きで腕を振り払い間合いを取った そこに立っていた者が言う “ここで死なれちゃ困るなぁ…もう1人のオレ” この声は…頭の中のアイツ…!?!? YAMATOは感じた事の無い恐怖を感じた…

EPISODE-0 Vol.3

“怖いか?初めて自分と同等な強い者を目の前にするもんな?”

YAMATOは恐怖を初めて味わった…目の前のアイツの逃げたくなるような殺気… “なぁYAMATO… オレは神を名乗るキュベルを全て消し去りたい…そしてこの国を…やり直す…その為には、お前にここで消えてもらったら困るんだ…”

YAMATOは、アイツが何を言っているのか理解できなかった… “やり直す…だと…?どう言う意味だ?”

すると、アイツは笑いながらこう答えた

“お前とオレは2人で1つの鍵なんだ…BLACK BOXを呼び覚ます鍵…それがお前でありオレだ”

次の瞬間、YAMATOの頭の中にアイツの記憶が流れ込んだ… “や、やめろ! ぐわぁぁぉぁぁーーーーーー” YAMATOは叫び苦しみながら、流れてくるアイツの記憶の波に飲まれ、意識朦朧とした中でYAMATOは全てを理解した…

目の前にいるアイツは、己自身の負のエネルギーに究極遺伝子Ωが反応して、この星に生み出し転生させてしまったもう1人の自分… そしてアイツが… この世界の”本当の”創造主…MASAMUNE..

EPISODE-0 Vol.4

YAMATOの目の前に現れた この世界の “本当の” 創造主であるMASAMUNE…

彼はこの世界を創造したものの 争いの絶えない世界に絶望をし 66名の命だけを宇宙の星々に残して、自らその世界を壊した… そして絶望の中、自らを封印した… 創造主MASAMUNEの存在を知るものは、各地の遺跡に残骸として残った”古代文字 アルディバ” を読める者のみ その古代文字を読める者がのちに、この星にやって来たのだ それがCUBEL…

CUBELは、MASAMUNEが世界に絶望をした時、希望を託し残した66名のうちの数名の生命体を祖先に持つ者達で MASAMUNEの圧倒的な力を自ら手に入れて、新しい世界を創造し支配する為に結成されたCrewである

この星でCUBEL達は、古代文字アルディバの書かれた石碑を探し回り 人類と神々の戦い “古代聖戦バグサハリ” の聖戦跡地と思われる場所から MASAMUNEの翼の羽の化石と肉片の一部と思われるものを発見 遺伝子を採取し研究を重ね 活性化させたものが “究極遺伝子Ω” だ

この遺伝子を手に入れたCUBELは当然、自らの体に取り込もうと考えたが 膨大な未知の力が流れ込み続ける状態に耐えれるものは誰一人としていなかった… その為、この遺伝子自体から生命体を創り出そうと考え、そして誕生したのが YAMATOであった… YAMATOは、MASAMUNEの遺伝子から作られたクローンだ だが、それも完全体では無かった…

YAMATOとMASAMUNEの間には 絶対的な力の差があり過ぎる… 初めて間合いに入られ、何も気配を感じなかった… YAMATOは恐怖でその場から動けない そんなYAMATOにMASAMUNEは こう言った.., “お前に力を与える…協力しろ…” MASAMUNEの殺気を感じる声は どこか悲しそうだった..